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頭葉、後頭葉
こんにちは 😀
前回までの前頭葉、頭頂葉に続き、今回は側頭葉と後頭葉についてお話していきたいと思います ❕
側頭葉は主として聴覚に関わる領域です。一次聴覚野、聴覚周辺野、側頭連合野、Wernicke野の4つの領域に分けられます。
耳でとらえられた音は、一次聴覚野で音として認識され、聴覚周辺野で何の音か解釈されます。
よって、一次聴覚野が障害されると、踏切の音がカンカンカンと鳴っても音として認識できなくなります。これを皮質聾といいます。
また、聴覚周辺野が障害されると、踏切の音がカンカンカンと鳴ると、カンカンカンと鳴っていることはわかっても、それが踏切の音と認識できなくなります。これを環境音失認といいます。
側頭連合野が障害されると、見ただけではその物体が何であるか分からなくなることがあります。これを物体失認といいます。例えば、ご飯を見たとき、それをいちごと認識できなくなります。しかし、視覚以外の感覚(聴・触・嗅・味)を使えばその物体が何かわかることもあります。先ほどの例でいうと、匂いを嗅いだり、食べることでそれがご飯とわかることもあります。
また、たとえ家族や友人であっても、顔を見ただけではその人が誰であるか分からなくなることがあります。これを相貌失認といいます。物体失認と似ており、顔だけでは分からないですが、服装や声、髪型などの特徴を手がかりにすれば誰なのか判断できることもあります。
Wernicke野は言語を理解する機能を有しており、ここが障害されるとWernicke失語(皮質性感覚性失語)が出現することがあります。流暢に話し発語も多いですが、錯誤や無意味な語、新造語などが多く、理解不能は発話があります。(病院にいる患者に対し、ここはどこですか?と質問)「ここはね、なんだかね、新しい工場ではありましたか、だいたい5年といったようにそうですね」といった感じです。また、語性錯語があり、他の単語に言い誤ることがあります。
次に後頭葉です。後頭葉は視覚に関わる領域があります。一次視覚野と視覚前野に分けられます。
一次視覚野は網膜より送られてきた視覚情報から、色・形・顔、動き・奥行きなどの特徴を抽出し、視覚前野に送ります。
両側の一次視覚野が広汎に障害されると、完全な盲となります。ときに目が見えていないことを否認し、「見えている」かのように振る舞い主張することがあります。このような現象をAnton症候群といいます。
視覚前野は一次視覚野から送られてきた情報から「見ているものがどこにあるか(Where?)」や「見えているものが何であるか(What?)」が判断されます。
視覚前野が障害されると、物体失認、相貌失認、色彩失認、視覚性運動失調が出現します。
色彩失認は、色で認識できず、全てがモノクロに見えます。
視覚性運動失調は動いているものを認識できず、見ているものが全て静止して見えます。動いているものはコマ送りのように見えます。
まずは大まかに、横(側頭葉)は聴覚とWernicke、後ろ(後頭葉)は視覚と覚えておきましょう 😉
ではまた 🖐️




