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尿量

こんにちは 😀
バイタルサインというと、何を思い浮かべますか?一般的に、体温・血圧・脈拍・呼吸を指すと思います 😶
これに加え、尿量も腎臓や尿管の異常だけでなく、循環についてもいち早く気づくことができます。
本日は尿量についてお話ししていきたいと思います ❕

尿は左右2つある腎臓からつくられますね。腎臓に流れ込んだ血液は糸球体で濾過され、ボーマン嚢から尿細管へ流れ込み、再吸収を経て尿がつくられます。この仕組みは水分と血圧が十分にあることで成り立ちます。

血圧と尿の関係は、濾過にかかる圧力を考えるとみえてきます。血液が糸球体で濾過されるためには、毛細血管圧(糸球体の血圧)が血液の膠質浸透圧とボーマン嚢内圧に打ち勝💪たなくてはなりません。
血液の膠質浸透圧とボーマン嚢内圧は一定なので、糸球体血圧が十分にあれば、尿細管に血液が流れて再吸収を経て、尿がつくられます。逆に尿がつくられないのは、腎臓自体が機能停止している場合や血管内脱水の場合、血圧が低い場合が考えられます。

ここで重要になってくるのが、収縮期血圧ではなく、平均血圧です。平均血圧は心臓から遠い毛細血管の血圧を示しています。ボーマン嚢の血管も毛細血管に当てはまるため、糸球体血圧=平均血圧と考えます。尿をつくり出すには平均血圧は60mmHg以上必要であり、これを満たす時に一日の基準値である500〜2000mL /日の尿が生成されると考えます。

ただし、昇圧剤を使用している場合は注意 ❗ が必要です。昇圧剤は細い血管を収縮させることで、体の中心に血液をとどめようとします。そのため、昇圧剤を使用している場合には血圧が十分にあっても尿がつくられないことがあります。昇圧剤により見かけ上は血圧が保たれていても尿がつくられない場合は、各種臓器に十分な血液が流れてない可能性があり、循環動態は不安定であるといえます。

尿量の変化により、臓器への循環がアセスメントできるため、血圧や脈拍とともに観察することが重要です(もちろん腎臓や尿路の問題の可能性もあるので注意が必要です)❗❗
では本日はこの辺で 🖐️

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